吉 富 昭 仁
〜BLUE DROP 誕生秘話〜 その7  (2008.7.2更新)

「海人〜KAIJIN〜」「神子〜KAMINOKO〜」「BLUE DROP〜壊れた天使〜」と、ここまで来たので、そろそろ単行本に収める事を考え始めます。

 電撃コミック ガオ!から発行している単行本の基本フォーマットでいくと残り2話分となりますので、この2話分はまとめて作る事にしました。
「BLUE DROP〜天使の約束〜」と「BLUE DROP〜天使の選択〜」です。
この二つは前後編になっています。

 まず「天使の約束」ですが、これはアシスタントの都合がつかず、全部一人でペン入れしたのを覚えています。
 しかも同時に「RAY」のアニメや実写ドラマが動いており、あちこち外出せねばならない最中だったため、作画にやたら時間をかけてしまいました。
 そして「天使の選択」の方は、このシリーズで最後のエピソードになるということもあり、アシスタントを動員して夜中にコツコツと作業を行い、気合いを入れて作画をした思い出の作品です。

 この前後編には美里というキャラクターが出て来るのですが、ここでまた担当編集である超救命イマイ氏のナイスチョンボが発生しました。
 実を言いますと「海人」「神子」に出て来る「真美」「清美」「留美」というキャラクター名は「RAY」のナース達の名前と同じなのです。
 そのナース達の中に「美里」という割と重要な人物が登場するのですが、さすがに重要人物まで同じにするのは芸が無いと思い、保健の先生として登場する「美里先生」の名前は当初「美恵先生」になるはずでした。

 ところが上がってきた雑誌を見ると「美里先生」になっている…。
 超救命イマイ氏曰く「スンマセン。校了の直前に先生のRAYを読んでたもんで“美里”でネーム発注しちゃったんだと思います。焼肉おごりますから…テヘッ」
 確かに「美恵」と「美里」って、似ています。
 どの道芸が無いのは変わりないという感じですね。
 その前に誰も気付いてないし。
 まあ、大したチョンボでもなく、むしろ「RAY」と「BLUE DROP」の共通点が増えたので良しとしてます。
 テヘッ。



つ づ く